見直されつつある熟成酒
先日 朝日新聞に日本酒の熟成酒が見直されてきている記事が掲載されました
店頭においても個性・幅のあるお酒を求められるお客様が増えています
同じ醸造酒であるワインにおいても若飲みのワインと熟成ワインが
あるように、日本酒においても熟成酒の魅力が認知されてきています
日本酒にはアルコールをはじめ、酸・アミノ酸・アミン・糖・ビタミンなど
120種以上の成分が含まれています
これらの成分が時間の経過と共に融合し合い丸くこなれて行きます
蔵元もさまざまな試行をこらし皆様に日本酒の幅をお伝えしています
硬水と軟水を用いた、2蔵の熟成酒をご紹介致します
秋鹿酒造;硬水を用いた辛口酒、大阪を代表する蔵元
常に多彩な酒つくりに挑戦しています、以下3種も従来の枠を超えた
興味深いお酒です
・ 多酸古酒 2008
酸度は通常酒の3倍、甘辛を表す酒度はマイナス10
酸と甘味の融合、3年の熟成の妙・・・ お楽しみいただけます
・ 奥鹿 生モト 2008
自然界に存在する微生物の淘汰を利用した古式にのっとる酒つくり
多くの微生物の淘汰の過程で様々な旨味成分ができ酒の中に溶け込み
3年熟成により噛めるような肉厚をもっています・・・やや冷やして
・ 奥鹿 山廃 2007
生モトと同様、微生物の淘汰を利用した古式にのっとる酒つくり
旨味を伴った酸が4年熟成でひと回り丸くなっています・・・ぬる燗にて
八百新酒造:軟水を用いた柔らかく流れ入る酒 −5℃(氷温熟成・半年)
モロミを搾ったおりがらみ「あらばし」を即氷温熟成、
おりの旨味成分が溶け込むと共に氷温熟成によるフレッシュ感の妙
・ おりがらみ 純米吟醸 生原酒
高精白酒の氷温熟成 おりとの熟成味
精米歩合50% 柔らかい香りととろけるような酒質
・ おりがらみ 純米 生原酒
精米歩合の違いによる熟成味の違いを
柔らかいボディーの中に通る辛口の旨味線
硬水と軟水、蔵元の意向、それぞれ個性を持った熟成酒に仕上がっています
飲み比べていただければ幸いです