sake-takamaの日記

日本酒に関し、つぶやき致します、お得な情報も届くかも

日本酒 千年以上の歴史の中から育まれる


日本人が大昔から育て上げた芸術作品
独創的な創意工夫・技術がこの中に打ち込まれています


平安朝初期に書かれた
令集解」には朝廷用の酒造りを行った「酒造司」という部門があり
その長官は正六位に相当する高官
延喜式」には白貴黒貴二酒の酒を造って神を祭るとあり
酒殿・臼殿(精米所)・麹室があり、現今と同じ「ばら麹」が
用いられていた


平安末期〜鎌倉時代にかけて門前市など交換経済の発展により
寺社・権力者によって専業者を認定して商品としての酒を造らせる


南北朝〜室町初期に書かれた
「御酒之日記」には麹と米と水を二回に分けて順々に加えていく様が書かれ
これは現在の三段仕込のもとになっている
また乳酸発酵の応用、加温による酵素や菌の活動なども出ている


室町末期〜江戸初期に書かれた
「多門院日記」には酒の手順や方法が書かれ、殺菌のための「火入れ」が
行われ、パスツールにより発明された低温殺菌法よりも200年も早く
経験から実践されていた


江戸時代には300年の太平の元、中世から受け継がれた技術が煮詰められ
酒屋万流として花開き
やがて池田、伊丹、灘を主軸とし、最も酒質の優れた「寒造り」に
煮詰められていきます。


目に見えない微生物を相手に、長年の経験則から現在にも通用する
酒造りの基盤を築いてこられた先人たちのご苦労には頭が下がります