心揺さぶられる酒
その土地に息づく風土や文化を発信しようと
原料の酒米つくりから情熱を燃やす蔵元が紹介された
「極上の酒を生む土と人 大地を醸す」 山同敦子 講談社の中に
「永谷正治先生」(2007年逝去)の名が随所に登場してきます
元国税庁の鑑定官で酒造りの指導にあたられ
山田錦の栽培にも指導にあたられた方です
著書に「酒米 山田錦の作り方と買い方」 醸界タイムスに
開口一番「よい米からのみよい酒は造られる」とあります
隣町にお住まいになり、当店の酒の会や但馬杜氏の祭典などに
同行させていただき、ご指導いただいた思い出が浮かんでまいります
多くの方の思い出に名を残された永谷先生
かたや、1712年創業の伝統を失墜させ日本酒業界の信頼をも
失墜しかねない浪花酒造の不正事件は残念でなりません
故郷の山や川、祭り、郷土の料理、地域の人々
縁あるすべての人や景色を思いながら
心揺さぶられる酒であることを願っています